バーチャル世界の勇者はリアル世界の廃人

人類はさまざまな病気を克服してきました。恐ろしい伝染病は不治の病ではなくなり、もう国民の3分の1を失うなどという悲劇は起こらなくなったのです。

けれどこれまで誰も知らなかった、新しい病が生まれています。現実ではない、ゲームの架空世界に棲み着き、じょじょに人間性を失っていくという、ゲーム依存という病です。

アルコール依存症や薬物依存症のように、周囲がすぐに気がついて対処するということが難しい、まだまだ認知度の低い病です。

ネット世界の犠牲者にならないようにするには、どうしたらいいのか、考えていきましょう。

ちなみにゲームと同じ感覚で出来るバイナリーオプション。こちらも依存性は高いようです。
筆者はハイローオーストラリアでのツール使用は?こちらのツールを使用してバイナリーオプションを楽しんでいます。
参考までにどうぞ。

子供が危ない

大人よりも早く、子供は影響を受けます。しかも子供時代にゲーム依存によって受けた脳への障害は、一生続きます。

ただのゲーム好きだと思えるが

薬物依存症は、法律で違法薬物の使用を禁じられているので、依存症とわかればすぐに対処できます。警察により逮捕され、療養施設に入れられ、本人に2度と薬物に手を染めないと決意させるのです。

こういった対処法が、ゲーム依存の場合、何一つありません。学校でカウンセリングや、ゲーム教育をしてくれることはほとんどなく、自主的に病院の精神科を訪れるしかないのです。

子供がシンナーを吸っていたら、慌てて取り上げる親も、大人しくゲームをしている姿を見たら、黙って見過ごすでしょう。「宿題しなさいよ」などの声かけはするでしょうが、その場でゲーム機を取り上げることはしないものです。

それが落とし穴です。子供は大人しくゲームをしているだけでしょうか。ゲーム世界には、同じようなゲーム仲間が参加していて、すぐにゲームをやめられない状況ではありませんか。

共に戦うゲーム上の武器を購入するため、多額の課金も支払っていることでしょう。ゲーム内の勇者でいるには、武器や魔力を買い取り、使えるようにしなければならないのです。

親が気付くのは多額の請求から

子供がゲーム依存だと気がつくきっかけは、多額の請求です。最初のうちは、そんなに高い金額を使っていないので、親も気付かないでしょう。ゲームをやっていれば、多少の金額が必要なことは知っているので、許してしまう範囲です。

それが急に金額があがり、そういえば子供はいつも、どんな生活態度だったのかと、改めて考えることになります。

髪を脱色したヤンチャな仲間と、夜中街を徘徊するようなことはしていない。うちの子供は大人しく、いつもゲームをしているだけのいい子だと、安心しきって放置していたなら、大きな間違いです。

子供との会話はありますか。夕食後、自室にこもってしまった子供が、その後なにをして過ごしているか、何時に寝ているのか、知っているのでしょうか。

今は大人しくゲームをしていますが、そのうちさまざまな弊害が現れます。

脳が破壊される

アルコール依存症が進むと、明らかな脳の萎縮が起こります。年齢に関係なく、アルツハイマー症のような脳になってしまうのです。

薬物依存症も同じように脳に障害が残り、薬物をやめてしばらくたってからも、フラッシュバックといわれる幻聴や幻覚が蘇る状態になります。

ゲーム依存はどうでしょうか。長時間の光による刺激のせいで、てんかん発作と同じような状態が出現するようになります。

以前、テレビアニメを見ていた子供が、意識を失ったことで話題になりました。あれ以来、テレビは部屋を明るくして、離れて観るようにと、必ずテロップが入るようになっています。

子供の脳にとって、激しい光の点滅する画面を長時間見続けることは、かなりの負担になるのです。

てんかん発作の代表的な症例は、短時間ですが意識を失うというものです。発作が起こるのが、常に安全な場所とは限りません。場所によっては、命の危険も伴います。

健康な状態で生まれた子供が、ゲームによって脳を破壊されるのです。それでも大人しくしているからいいと、子供にゲームをやらせ続けるのでしょうか。

心が消える


我々が心と呼んでいるものを作っているのは脳です。脳はさまざまなことを記憶し、それを整理して、各種ホルモンの助けを借りて感情を作り出します。

刺激に対して論理的な判断をし、心を落ち着かせるのが、脳の前頭前野(ぜんとうぜんや)という部分です。この前頭前野の活動が、ゲーム脳になると著しく低下します。

ゲームの場面には反応しますが、リアル世界では感情の起伏がどんどんなくなっていきます。そしてゲームを取り上げたり禁止したりすると、突然、激しく怒りだし、暴力的になったりするので、家族も驚き迷惑するでしょう。

感情を自分で制御できないので、学校や仕事に行けなくなります。たとえいったとしても、まるで夢の中にいるようで、むしろゲーム世界のほうが現実に思えてしまうのです。

やめたくてもやめられないのが依存症

以前のゲームには、終わりがありました。3日寝ないでやっていたとしても、クリアしたらそこで終わりです。ところが今のゲームの中には、終わりがなく、しかも多人数が参加しているので、一人だけ抜けるのが難しい設定になっているものがあるのです。

本名も顔も知らない相手のために、ゲーム世界を去らずにともに戦う。こういった心理にどうしてなるのか、それをまず理解しなければ、ただやめろと言ってもやめてはくれません。

現実世界に居場所がないのです。ゲームばかりしているせいで、学力は低下していきます。運動能力はかなり低下していて、体育の時間は苦痛以外のなにものでもないでしょう。

学校の友だちとは、心からの会話ができません。まともに話せるのはゲームの話題だけです。そうなると友だちも、自然と離れていってしまいます。

つまらない自分、そう思っているのでしょう。ところがゲームの世界に入った途端、勇者になれるのです。巧みに魔物を退治すれば、ゲーム内の仲間から称賛されます。どんどんポイントをあげていけば、皆から頼りにもされます。

現実世界では味わえない充実感を、小さな画面の中でだけ味わっているのです。この心地よい世界から、抜け出すなどできません。

自分では学力低下や、日常的にしなければいけないことがおろそかになってきて、そろそろやめたいとは思うのです。けれどそれはほんの一瞬で、アルコール依存症が、1口飲んでしまったらずるずる飲み続けるように、ゲーム世界に没頭していきます。

ひどくなったら専門病院へ

年齢が若ければ若いほど、治療効果はあります。嫌がっても説得して、1度専門医の診察を受けさせましょう。

親が毅然として、ゲームを取り上げればいいと思われるでしょうが、それはまだ幼い時点でするべきことです。

体も大きくなって、思春期を迎えるようになったら、家族だけで対処しようとすると、家庭内暴力へと発展する可能性があり危険です。専門科の意見を聞き、その子に合った対処法で、ゲームから遠ざけます。

外国では死亡例もある、本当に怖い病気だと自覚させる

ゲームをやり続けた結果、エコノミー症候群の症状が出て、死亡した例が外国にあります。また夫婦でゲームに熱中し、子供を餓死させた事件もありました。

日本ではまだそのような事例はありませんが、家庭内暴力事件の原因に、ゲームが関連しているものが実は数多くあるのです。

なんとか大学まで進学したとしても、その先、就職できるでしょうか。ゲーム脳になると、集中力がなくなり、直前に話されたこともすぐに忘れてしまうようになります。そんな状態では、仕事も続かないでしょう。

働けなくなると、今度は引きこもってのゲーム生活になります。現実の生活がだめになればなるほど、ゲーム世界に逃げていくのです。

そうさせないためにも、子供がゲーム依存だとわかったら、家族で協力してゲームをやめさせましょう。

大人も危ない

ゲームは対象者の年齢や性別を選びません。小学校就学前の子供から高齢者まで、ゲーム機とネット環境さえあれば、誰でもはまれる世界です。

高齢者は比較的ゲーム依存にはなりにくいようです。ネット環境に不慣れなこともありますが、光の刺激が強いため、目に影響があるので長時間のプレイがしづらいせいです。

問題なのは、やはり幼少期よりゲームで遊んできて、20代から30代でしょう。

離婚理由にもなるゲーム依存

結婚もしたいい大人が、どうしてゲームが原因で離婚するのかと思われるでしょう。これもまた、多人数参加型のゲームで起こることなのです。

ゲームのキャラクターになりきって、恋愛から結婚までゲーム内でできるのです。この場合、本人が既婚だろうが、未成年だろうが関係ありません。あくまでもゲーム内のことなのですから。

妻がこの状況を知ったら、どう思うでしょう。家に帰ってきても、食事を終えたらすぐにゲームの世界に入り込み、会話もほとんどない夫が、ゲーム内では雄弁に異性と恋愛トークをしているのです。

浮気じゃない、あくまでもゲームだと夫は言うでしょう。けれどやっているのは恋愛シミュレーションゲームではありません。みんなで協力して戦うゲームです。戦う仲間同士が恋仲になって結婚する。ドラマ仕立てのゲームなのはいいですが、ネットの先には生身の人間がいて、語りかける言葉に答えているのです。

ゲームに入れば、ラインで繋がっているのと同じような状態で、会話ができるのですから、浮気ではないと言われても、認められるものではありません。

なかには現実世界でも相手と会って、本当に浮気してしまうケースもあります。ゲームと現実の境目が、消えてしまったのでしょうか。

重度のゲーム依存症と診断されたら

ゲーム脳になってしまうと、仕事での集中力はなくなります。また睡眠障害も発症するため、会社にいる時間のほとんどを、居眠りして過ごすことにもなりかねません。

そんな勤務態度では、仕事も続けられないでしょう。解雇されてしまうでしょうが、ゲーム依存症の考えることはただ一つ、これで一日中ゲームをやっていられるから嬉しいというものです。

一日中、自室に閉じこもり、ゲームばかりしていると、そのうち現実世界は崩壊していきます。お金や健康を失うだけでなく、時間の観念も人間性もなくなり、ネットゲーム廃人、いわゆるネトゲ廃人と化してしまうのです。

最良の治療法は、入院治療です。ゲームのない病院内で、数ヶ月過ごします。その間に脳の機能を回復させ、人間らしさを取り戻させるのです。

家族はその間に、ゲームに関するものをすべて処分してしまいましょう。患者が一人暮らしなら、退院後は親しい人の家に、しばらく身をおけるようにしてあげます。本当にゲームをしなくなるか、監視する必要があるからです。

依存症の恐ろしさは、ふとしたきっかけで、また再燃する可能性があることです。入院治療もし、ちゃんと会話ができるまでに復活していても、簡単にゲーム世界に戻ってしまう可能性があるのです。

最後に

ゲームは次々と新しいものがでてきますし、ゲームに関する情報を完全に遮断することはできません。1度依存症になったからといって、すべてのゲームを遠ざけるのは難しいところです。

依存者が大人であっても、子供同様、周囲が見守っていく必要があります。依存症患者を、決して一人にはしないでください。それは一日中監視していろという意味ではありません。自分はこの世界で一人ぼっちだと、思わせないことが重要なのです。